当院について
昭和54年開業の昔から地域のホームドクターとして
一般内科・外科全般を診療しており、
特に皮膚科、消化器科、腫瘍疾患、末期治療(ターミナルケア)、
再生医療に力を入れています。
木のぬくもりを大切にしたアットホームな雰囲気の中で、
動物と人との架け橋となれるような動物病院を目指しています。
感染症予防や寄生虫予防はもちろんのこと、
定期的な精密健康診断により病気の予防や早期発見早期治療をし、
健康寿命が伸びるよう心がけています。
自分自身の細胞を体外で培養し、
病気や怪我の治療に役立てる治療法を再生医療(細胞治療)と言います。
当院で可能な再生医療には、がん免疫細胞療法と幹細胞療法があります。
がん免疫細胞療法
(活性化リンパ球療法)
がんの治療法には、外科療法・化学療法・放射線療法の三大治療が標準療法とされてきました。
これに継ぐ第四の治療法として、がん免疫細胞療法(活性化リンパ球療法)が世界中で研究され、臨床的な効果が得られる治療法になってきています。
活性化リンパ球療法はワンちゃんネコちゃんから採血し、血液中からリンパ球を回収し、培養液に移して活性化・増殖させます。活性化したリンパ球を培養液から回収・洗浄して、再び体内に戻してあげます。これにより、免疫力が活性化され、がんの進行を抑え、QOLの改善・延命効果を発揮するという治療法です。
大きな特色
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副作用がほとんどない
全身麻酔は必要なく、抗がん剤に見られるような嘔吐下痢などの副作用はありません。
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QOLの改善&延命効果
食欲元気が出てきたり、寿命が伸びるなどの効果を発揮します。
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他の治療法と併用し相乗効果
低用量化学療法や放射線療法などと組み合わせることで、副作用を少なくし治療効果を高めます。
特に、当院では低用量化学療法(副作用が出ない少ない量の抗がん剤)との併用で、QOL改善・延命効果を発揮した症例を多く経験しています。
幹細胞療法
(脂肪由来幹細胞療法)
近年、脂肪組織中から間葉系幹細胞が発見され、骨・脂肪・軟骨等へ分化する能力も併せ持っていることなどが証明されています。
脂肪幹細胞の主な働き
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抗炎症作用・免疫抑制作用
炎症を鎮めたり、活性化している免疫細胞を抑える作用を発揮します。
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組織保護・修復作用
組織に血管を新しく作らせたり、組織の細胞を増殖させたり、弱っている細胞を死なないように指令を出して保護します。
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免疫調整作用
自己免疫疾患などで身体の免疫のバランスが悪い場合、免疫バランスを整えます。
すでに糖尿病や心筋梗塞・脳梗塞・肝機能障害・アレルギー疾患など、様々な病気に対する治療への適用が試みられており、脂肪幹細胞は、様々な疾患治療への応用が期待されています。
特に、獣医学領域ではワンちゃんネコちゃんの難病と言われる治療が難しい疾患の希望の治療法として可能性を秘めています。
- 自己免疫疾患…免疫介在性多発性関節炎、炎症性腸疾患、など
- 臓器疾患…慢性肝臓疾患、慢性腎臓病、など
- 皮膚疾患…アトピー性皮膚炎、潰瘍、創傷、など
- 眼科疾患…乾性角結膜炎、角膜損傷、など
- 神経疾患…脳梗塞、椎間板ヘルニアや外傷などによる脊髄損傷、など
- 骨・軟骨関連…骨折癒合不全、骨や軟骨の欠損、など
幹細胞療法はいま発展途上の治療法であり、無限の可能性を秘めている治療法と言えます。
永松動物病院は、日本獣医再生医療学会のガイドライン「犬及び猫における再生医療及び細胞療法に関する安全性確保に関する指針」の内容を理解し、遵守する施設であることを届け出る「再生医療及び細胞療法実施施設届出」を行っています。